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Logical Data Management
論理データ管理

概要

最新のデータ管理の中心となる考え方は、次の2点を原動力として、データに基づくビジネスインサイトの生成を改善することです。

  • データ分析のプロセスにアジリティをもたらす(通常、ITボトルネックを減らすセルフサービスの取り組みを通じて行う)
  • あらゆる情報を分析プロセスで利用できるようにする

しかし、どのような組織でも、サプライチェーン管理やマーケティングオートメーションに加え、データウェアハウス、データマート、データレイクのような各種のデータシステムなど、ビジネスのさまざまな側面に焦点を当てた多数のアプリケーションやシステムを所有しています。

上記の目標を達成するには、このような複雑なデータ環境を効率的に管理する必要があります。最新のデータ戦略の最前線にあるのが、アジャイルなデータ統合、データディスカバリー、データセキュリティ、データガバナンスといったトピックです。

これらの要件を効果的に達成するために、次の2つのアプローチに目が向けられました。

  1. 物理的なデータ統合に基づく、集中型データ戦略
  2. 異種システム間でデータの見え方を統合する、論理データ戦略
論理データ管理

集中型データアーキテクチャ・管理

集中型データアーキテクチャ・管理では、データを複数のシステムから単一のリポジトリ(データウェアハウス、データレイク、データレイクハウスなど)にコピーすることが必要になります。伝統的かつ一般的なアプローチです。このアプローチを開始するのは比較的簡単ですが、増加し続けるデータソースとデータ量のことを考えれば、現実的でなく、アジリティに欠けます。

「データが大量に生成され続け、常に移動し、継続的に変化する場合(IoTプラットフォームやデータレイクなど)、すべてを収集するのは非現実的であり、実行不可能です。このことから、データを収集するだけでなく、データに接続すること(データ仮想化)への需要が高まっているのです」

2022年8月、データ統合ツールに関するGartner Critical Capabilitiesレポート

論理データ管理

集中型アプローチの課題

1つのシステムでは対応しきれない:

オペレーショナルRDBM、NoSQL、グラフ、キーバリューペア、データレイクエンジン、エンタープライズデータウェアハウスなどは、それぞれ異なる要件に対応するためのものです。なんらかの単一のデータシステムでデータに関するすべてのニーズに対応できるということはありません。

多大な時間と労力がかかる:

新たなデータが必要となるごとに、専用のデータ複製スクリプトを設計する必要があります。

統合が禁止されている場合がある:

地域のデータ保護規制によりデータ統合が禁止されている場合も少なくありません。

データサイロは減らない:

私たちは、30年以上にわたって、あらゆるデータをデータウェアハウスに統合しようとしてきました。クラウドだけでは結果は変わりません。

論理データ管理

論理データアーキテクチャ・管理により、複数の多様なデータソースにアクセスできるようになると同時に、ユーザーからは単一の「論理的」なデータソースに見えるようになります。論理データ管理は、データベース、エンタープライズデータウェアハウス、データレイクのような従来のデータソースや、アプリケーション、ビッグデータファイル、ウェブサービス、クラウドのような他のデータソースなど、複数のデータ管理システムで保存と管理が行われているデータを統合して、すべての分析ユースケースに対応しようというものです。

論理データ管理により、データの発見、アクセス、セキュリティ、統合、共有といった処理を、それぞれの物理的なソースシステムに対して直接行うのではなく、論理的な(仮想的な)表層に対して行えるようになります。ソースシステムの性質や場所、能力に関係なく、データの管理、統合、使用に関するポリシーや手法を一貫性をもって適用することが可能になります。

「こういった、データ管理アーキテクチャ戦略が『収集』に基づく戦略と『接続』に基づく戦略との間でバランスがとれていないデータ統合ツールでは、常にデータサイロが生まれたり、インフラの統合が不十分になったりすることに、市場は気付いています」

2022年8月、データ統合ツールに関するGartner Magic Quadrantレポート

論理データ管理

論理データ管理のメリット

illustration easy use

使いやすさ

利用者はすべてのデータに1箇所でアクセスできます。

アジャイルなデータ統合の選択肢

1つのプラットフォームで、完全な複製、変換、キャッシュ、リアルタイム連携など、さまざまなデータ統合の方法に対応します。

Agile Data Integration

一元化されたセキュリティとガバナンス

アクセス制御とポリシー適用が1箇所で一貫性をもって実施されます。

未来への備え

データの場所とスキーマを切り離すことで、テクノロジーの刷新やインフラの変更が可能になります。

illustration future proof
The Role of a Logical Architecture in Modern Data and Analytics

The role of a Logical Architecture in modern Data and Analytics

論理的なアプローチには明確な利点がありますが、特定のビジネスニーズを満たすためにモノリシックなアプローチが必要とされる場合もあるため、両方のアプローチをアジャイルなデータ管理戦略全体の一部として併せて導入することも可能です。

論理データ管理

論理データアーキテクチャ・管理の利点

論理データアーキテクチャ・管理への投資は即座に効果が現れます。論理データレイヤーを実現することで、あらゆるデータソースにアクセスし、データサイロを結合して、社内の誰もがデータに対する全方位的な視点を持てるようにできます。包括的なデータ統合・管理アプローチには、データ管理者/所有者とデータ利用者/消費者との間のコラボレーションが改善されるなど、幅広い利点があります。ここでは、ビジネスから見た利点とITから見た利点の一部をご紹介します。

ビジネスの視点

ビジネスの視点

  • すべてのデータが1箇所で見付かる: 論理データレイヤーによりデータが一元化され、保存先がオンプレミスかクラウドかに関係なく、すべてのデータにリアルタイムでアクセスできるようになり、その際に意味論的な一貫性が保たれます。
  • ビジネスに適したビュー: 論理データレイヤーにより、ビジネスに適したセルフサービスのデータのビューを簡単に作成することができます。これは、従来の複雑なデータの統合技術、フォーマット、プロトコル、保存場所の詳細を隠し、データをアクセスしやすく、使いやすいものにすることで可能になります。
  • データ利用の促進: 技術に詳しくないユーザーでも簡単にデータの発見、アクセス、統合、共有が可能になります。データをモデル化するプロセスにビジネスの専門家が参加できるようにして、すぐに使用できるデータの作成に必要なサイクルタイムを短縮します。
ITの視点

ITの視点

  • リアルタイムデータ: 論理データレイヤーにより、利害関係者が最新のデータにいつでも必要な時に必要なフォーマットでアクセスして、幅広いビジネスユースケースに対応できるようになります。データセットを更新するために毎晩のバッチ処理を待つ必要はなくなります。
  • データの無計画な拡散や複製を減らす: 論理データレイヤーにより不要なデータ複製をなくすことで、アジリティを向上させ、リスクを軽減し、コストを削減することができます。
  • 需要を迅速に満たす: 論理データレイヤーにより新規データセットのプロビジョニングが加速され、変化し続けるデータ要件への対応が可能になります。
  • 一元化されたセキュリティとガバナンス: すべてのエンタープライズデータへのアクセスを一枚のレイヤーで引き受けることで、すべてのデータセットでのユーザーに対するセキュリティの適用とデータ制御の管理がはるかに容易になります。
論理データ管理

論理データ管理に必要な機能

論理データアーキテクチャ・管理というアプローチの導入を成功させるために必要な機能は、ただ1つです。

それはデータ仮想化です。データ仮想化とは、メタデータを活用して、すべてのエンタープライズデータへのリアルタイムのアクセスを実現し、さまざまなユースケースに合わせてデータの発見、カタログ化、プロビジョニング、結合、共有、管理を可能にする、データ統合とデータ管理の技術です。

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