データ統合・管理のソリューションを開発、提供するDenodo Technologies株式会社(本社:米国カリフォルニア、CEO:アンヘル・ヴィーニャ、以下Denodo) は、新機能Denodo DeepQueryの提供開始を発表しました。現在は、プライベートプレビュー版として利用可能であり、まもなく一般提供が開始される予定です。これにより、生成AIは単なる事実の検索を超えて、調査、統合、およびその推論の説明といったより深い分析が可能になります。さらにDenodoは、Denodo AI SDKの一部としてModel Context Protocol(MCP)への対応も発表しました。
DeepQueryは、複雑かつオープンエンドなビジネス上課題に対処するために設計されており、システム、部門、データ形式を超えて、管理された幅広い企業データへライブアクセスすることでその力を発揮します。従来の生成AIソリューションが、既存のコンテンツの言い換えにとどまるのに対し、DeepQueryは、高度なリサーチ機能として、多角的で複雑な質問を分析し、複数のシステムやソースを検索して、リアルタイムの情報に根ざした構造的かつ説明可能な答えを導き出します。さらに、ユーザーが複雑な現状や事象をより深く理解できるように、DeepQueryは外部データソースも活用して、企業データを公開情報や外部アプリケーション、取引先のデータなどを使用して拡張および強化します。
DeepQueryは、従来の生成AIチャットやRAG(検索拡張生成)では実現できなかった領域に踏み込み、通常であればアナリストが数日を要するような複雑で部門横断的な質問、例えば「前四半期に資金流出が急増した理由は?」や「地域別の顧客維持率の変化を引き起こしている要因は?」といった質問をユーザーが投げかけることを可能にします。DeepQueryは、レポートやデータを手作業でつなぎ合わせるのではなく、複数のシステム間で管理されたライブデータに接続し、専門家レベルの推論を適用して、数分で明確で構造的な回答を導き出します。
当初は、事前構築されたAPIを使用してAIアプリケーション開発を効率化するDenodo AI SDKに組み込まれパッケージ化される予定だったDeepQueryですが、現在は、Denodo Platformの拡張可能なコンポーネントとして開発が進められています。これにより、開発者やAIチームは、独自のエージェント、コパイロット、または特定領域向けのアプリケーションに、高度なリサーチ機能を組み込み、実験、開発、統合することが可能になります。
「DeepQueryによって、DenodoはAIの能力を進化させる最も先進的な企業の仲間入りを果たしました」とIDCのデータインテリジェンスおよび統合ソフトウェア担当リサーチバイスプレジデントであるSteward Bond氏は述べています。「高度なリサーチ技術に支えられたDeepQueryは、より正確かつ完全に説明可能なAI応答を実現するでしょう。」
大規模言語モデル (LLM)やビジネスインテリジェンスツール、その他のアプリケーションは、公開 Web データや事前にインデックス化されたデータレイクハウス固有のデータ、あるいはドキュメントベースの検索に基づく高度なリサーチ機能を提供し始めています。しかし、Denodoだけが、すべてのシステムを横断する、リアルタイムで構造化され、ガバナンスの効いたエンタープライズデータを基盤とする高度なリサーチ機能“DeepQuery”の開発に取り組んでいます。 こうした機能は、強力なデータ仮想化基盤に支えられた、Denodo Platformの論理的アプローチによるデータ管理によって実現されています。
Denodo DeepQuery は現在、プライベートプレビューとして使用できます。Denodoは、厳選された企業を対象に「AI Accelerator Program(AIアクセラレータプログラム)」への参加を募っており、DeepQuery機能への早期アクセスの提供に加え、Denodoの製品チームと連携しながら、エンタープライズ向け生成AIの未来を形作る機会を提供します。
「Denodoのパートナーとして、私たちは常にクライアントに競争優位を提供する方法を模索しています。」とEncora社のデータ&アナリティクス担当シニアバイスプレジデントであるNagaraj Sastry氏は述べています。「Denodo DeepQueryは、まさにその競争力をもたらしてくれます。リアルタイムかつガバナンスされた企業データを活用し、深くコンテキストに即したインサイトを導き出すその能力は、他と一線を画しています。これにより、お客様が一般的なAIクエリの枠を超えて、本当に優れた分析へと進化できるよう支援できるのです。より迅速かつ的確な意思決定を可能にし、AI活用の取り組みを加速させることができます。」
Denodo は Model Context Protocol (MCP)のサポートも発表し、最新バージョンの Denodo AI SDK に MCP サーバーの実装が含まれています。その結果、Denodo AI SDKを基盤とするすべてのAIエージェントやアプリケーションは、MCP準拠の任意のクライアントと統合でき、オープンスタンダードに基づくエージェント型AIエコシステムに対して信頼性の高いデータ基盤を顧客に提供することが可能になります。
「企業におけるAIの真の可能性は、単に回答を生成することではなく、その背後にあるコンテキスト全体を理解することにあります。」とDenodoの最高経営責任者兼創業者であるアンヘル・ヴィーニャは述べています。「DeepQueryによって、私たちはその可能性を広げます。生成AIと、場所を問わず企業全体のデータエコシステムのリアルタイムかつガバナンスされたアクセスを組み合わせることで、それを実現しています。特定のデータストアに閉じたサイロ型のソリューションとは異なり、DeepQueryは分散されたデータソース全体にわたる統合されたセマンティクスを活用します。これにより、AIはこれまでにないレベルの深さと精度で、データを推論し、説明し、行動に移すことを可能にします。 」
追加情報
● Denodo Platform: 新機能
● デモ: この機能の動作に関する短いビデオをご覧ください。